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18)プロペラボス比
プロペラボス比とは、プロペラボスの直径をプロペラ直径で割った値を言う。大体の目安としては、ボス両端の直径の平均値をプロペラ直径で割った値に近く、概略0.16〜2.0位である。
19)羽根厚比
羽根厚さは、プロペラ羽根の各断面における厚さで、その羽根断面において最大の厚さの部分を羽根の最大羽根厚さと言う。羽根先端の最大厚さt2と羽根根元の最大厚さt1とを結んだ線をプロペラ軸中心線まで延長し、その交点O、Aなる仮想の厚さが得られ、このOAの厚さをプロペラ直径で割った値を最大羽根厚比と言う。この値によって羽根が比較的厚いか、薄いかの見当がつくので設計上重要である。3・36図には半径方向の羽根の最大厚さ分布を示しているが、直線的な分布形状のものや曲線分布形状のものとがある。また羽根断面における最大厚さの位置は通常のプロペラでは前縁側の方によっているが、高速艇などのプロペラの場合羽根幅のほぼ中央にあるものもある。
20)羽根輪郭
3・38図にプロペラ羽根の輪郭の代表的なものを示す。プロペラ羽根輪郭はそれぞれの船種に適したものが採用され、一般に貨物船、タンカー、漁船などでは、烏帽子型(エボシ型)が広く採用される。高速艇では丸型が採用されまた曳船などでコルトノズルを有するものにはカプラン型が採用される。近年船体船尾振動の低減を主目的として、ハイスキュー型の採用が多くなってきた。

 

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3・38図 羽根輪郭

 

21)プロペラの回転方向
プロペラの回転方向は3・39図に示すように、船が前進しているとき、船尾側から船首側を見て、プロペラが時計の針と同じ方向に回っているものを右回りと言う。その逆のものを左回りと言う。
1軸船では普通右回りのものが多く使われるが、漁船など、減速機などの関係でまれに左回りのプロペラもある。特に小型機関の場合左回りのものもある。
2軸船では、右舷側プロペラは右回り、左舷側プロペラは左回りとなるのが普通であ

 

 

 

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